2017年2月19日(日)、第100回日本陸上競技選手権大会20km競歩が兵庫県神戸市にて行われます。本大会では、リオデジャネイロオリンピック(以下、リオ五輪)男子20km競歩に出場し、7位入賞を果たした松永大介選手(東洋大)や本大会2連覇中の高橋英輝選手(富士通)らがエントリーしています。
なお、リオ五輪男子50km競歩に出場し、日本競歩界五輪史上初のメダル獲得をした荒井広宙選手を筆頭に50km競歩の有力選手も本大会にエントリーしています。
競歩という種目では、ベテランが多く活躍しています。しかし、世代交代もこの大会を機に徐々に進むのではないかと予想されています。
リオ五輪終了後、最初の日本選手権であり、なおかつ、世界選手権競歩日本代表の選考会も兼ねているので白熱したレースになるでしょう。
それでは、日本選手権男子20km競歩の大会概要やエントリー選手、優勝候補をご紹介します。
日本選手権20km競歩大会概要
<開催地>
兵庫県神戸市
<日時>
2017年2月19日(日)
<スタート時間>
男子/9:50
<コース>
六甲アイランド甲南大学周辺コース
<参加資格>
男子20km競歩
20000mW、20kmW | 1時間34分0秒以内 |
10000mW、10kmW | 44分0秒以内 |
50000mW、50kmW | 4時間30分0秒以内 |
※備考
第100回日本陸上競技選手権大会・男子20km競歩は、2017年世界陸上の代表選手選考会も兼ねています。また、女子20km競歩も行われ、こちらも世界陸上代表選考会を兼ねています。なお、ジュニア男子10km競歩、ジュニア女子5km競歩も同時開催されます。
エントリー選手一覧
エントリーNo.1~101まで
※松永選手は故障の影響で欠場となりました
No | 氏 名 (所 属) | 自己最高 記録 | 自己最高 記録種目 |
---|---|---|---|
1 | 高橋 英輝 (富士通) | 1:18:03 | 20kmW |
2 | 藤澤 勇 (ALSOK) | 1:18:45 | 20kmW |
3 | 松永 大介 (東洋大) | 1:18:53 | 20kmW |
4 | 西塔 拓己 (愛知製鋼) | 1:19:44 | 20kmW |
5 | 荒井 広宙 (自衛隊体育学校) | 1:19:54 | 20kmW |
6 | 小林 快 (ビックカメラ) | 1:19:12 | 20kmW |
7 | 丸尾 知司 (愛知製鋼) | 1:19:42 | 20kmW |
8 | 山西 利和 (京都大) | 1:20:50 | 20kmW |
9 | 及川 文隆 (東洋大) | 1:20:55 | 20kmW |
10 | 谷井 孝行 (自衛隊体育学校) | 1:20:39 | 20kmW |
11 | 野田 明宏 (明治大) | 1:20:08 | 20kmW |
12 | 田坂 剛志 (守山35普連) | 1:22:46 | 20kmW |
13 | 山田 康太 (順天堂大) | 1:23:02 | 20kmW |
14 | 髙橋 和生 (早稲田大) | 1:23:21 | 20kmW |
15 | 渡邉 成陽 (東京大) | 1:23:25 | 20kmW |
16 | 大隈 武士 (JR九州) | 1:23:40 | 20kmW |
17 | 山﨑 勇喜 (自衛隊体育学校) | 1:20:38 | 20kmW |
18 | 山下 優嘉 (東洋大) | 1:23:06 | 20kmW |
19 | 森岡 紘一朗 (富士通) | 1:20:14 | 20kmW |
20 | 小脇 康平 (龍谷大) | 1:24:35 | 20kmW |
21 | 石川 昌弥 (東洋大) | 1:25:45 | 20kmW |
22 | 河岸 良祐 (東洋大) | 1:25:49 | 20kmW |
23 | 割田 仁志 (ケアホーム) | 1:23:55 | 20kmW |
24 | 中川 岳士 (北海道大) | 1:26:10 | 20kmW |
25 | 菅浪 裕也 (びわこスポーツ大) | 1:24:52 | 20kmW |
26 | 大内 穂高 (茨城陸協) | 1:26:16 | 20kmW |
27 | 斎藤 駿太 (明治大) | 1:26:50 | 20kmW |
28 | 大楽 享平 (明治大) | 1:26:56 | 20kmW |
29 | 種岡 孝介 (山梨学院大) | 1:27:04 | 20kmW |
30 | 稲吉 悠多 (至学館クラブ) | 1:27:26 | 20kmW |
31 | 伊藤 佑樹 (IRE) | 1:23:45 | 20kmW |
32 | 清水 陽介 (同志社大) | 1:27:27 | 20kmW |
33 | 西口 克洋 (立教大) | 1:27:49 | 20kmW |
34 | 尾上 雄基 (IRE) | 1:27:53 | 20kmW |
35 | 山本 将希 (姫路市陸協) | 1:28:04 | 20kmW |
36 | 石井 克弥 (慶應義塾大) | 1:28:04 | 20kmW |
37 | 棟重 賢治 (東京大) | 1:28:20 | 20kmW |
38 | 後藤 秀斗 (順天堂大) | 1:24:30 | 20kmW |
39 | 髙橋 涼太 (順天堂大) | 1:28:34 | 20kmW |
40 | 岡畠 勇士 (山梨学院大) | 1:28:45 | 20kmW |
41 | 高橋 直己 (東京学芸大) | 1:28:45 | 20kmW |
42 | 境慎 太郎 (熊本陸協) | 1:29:01 | 20kmW |
43 | 戸松 弘成 (愛知教育大) | 1:24:25 | 20kmW |
44 | 大嶋 悠斗 (中京大) | 1:29:10 | 20kmW |
45 | 樋熊 敬史 (NWS) | 1:23:01 | 20kmW |
46 | 栁澤 優斗 (福井工業大) | 1:29:16 | 20kmW |
47 | 檜田 隆宏 (福井工業大) | 1:27:54 | 20kmW |
48 | 植田 孝啓 (龍谷大) | 1:30:10 | 20kmW |
49 | 皿井 泰光 (横浜国立大) | 1:27:31 | 20kmW |
50 | 近藤 良亮 (山梨学院大) | 1:30:36 | 20kmW |
51 | 神澤 俊史 (日本大) | 1:30:40 | 20kmW |
52 | 田中 達也 (奈良陸協) | 1:30:40 | 20kmW |
53 | 高取 恭一 (山梨学院大) | 1:31:19 | 20kmW |
54 | 青柳 至 (日本大) | 1:31:24 | 20kmW |
55 | 中島 大和 (平成国際大) | 1:31:26 | 20kmW |
56 | 福澤 弘樹 (中京大) | 1:31:42 | 20kmW |
57 | 佐々木 和暉 (早大同好会) | 1:31:49 | 20kmW |
58 | 春木 洋輔 (旭化成水島) | 1:28:34 | 20kmW |
59 | 平田 准也 (立教大) | 1:31:54 | 20kmW |
60 | 井上 浩輔 (平成国際大) | 1:32:08 | 20kmW |
61 | 堀江 駿 (東京大) | 1:32:28 | 20kmW |
62 | 奥野 哲弥 (筑波大) | 1:32:34 | 20kmW |
63 | 植田 和真 (福井工業大) | 1:32:35 | 20kmW |
64 | 吉田 聡 (龍谷大) | 1:32:36 | 20kmW |
65 | 比嘉 大悟 (至学館大) | 1:32:40 | 20kmW |
66 | 滝沢 大賀 (平成国際大) | 1:32:41 | 20kmW |
67 | 粟野 敬介 (明治大学同好会) | 1:32:43 | 20kmW |
68 | 島田 尚輝 (日本大) | 1:32:44 | 20kmW |
69 | 鈴木 大介 (さい陸協競技部) | 1:29:33 | 20kmW |
70 | 尻無浜 悠作 (関西外国語大) | 1:33:02 | 20kmW |
71 | 竹中 陽平 (岩手大) | 1:33:04 | 20kmW |
72 | 相武 大輝 (北海道大) | 1:33:22 | 20kmW |
73 | 佐藤 高嶺 (筑波大) | 1:33:32 | 20kmW |
74 | 宮島 秀明 (NWS) | 1:33:41 | 20kmW |
75 | 松尾 直哉 (九州共立大) | 1:33:45 | 20kmW |
76 | 竹田 大晃 (中京大) | 1:33:51 | 20kmW |
77 | 大坪 鷹人 (名古屋AC) | 4:10:47 | 50kmW |
78 | 森田 靖 (龍谷大) | 41:19.1 | 10000mW |
79 | 山本 龍太郎 (富山商高) | 0:41:22 | 10kmW |
80 | 塩屋 陸 (びわこスポーツ大) | 41:29.2 | 10000mW |
81 | 岡田 健太 (至学館大) | 41:33.2 | 10000mW |
82 | 永原 秀人 (明治大) | 41:43.4 | 10000mW |
83 | 持田 顕人 (同志社大) | 41:57.0 | 10000mW |
84 | 山本 真二郎 (富山商高) | 0:42:06 | 10kmW |
85 | 髙橋 雄太 (早稲田大) | 42:21.9 | 10000mW |
86 | 尾関 允崇 (同志社大) | 0:42:39 | 10kmW |
87 | 髙野 圭太 (京都大) | 42:43.0 | 10000mW |
88 | 青山 福泉 (東京学芸大) | 41:34.6 | 10000mW |
89 | 寺田 拓斗 (岩手大) | 42:48.8 | 10000mW |
90 | 風間 公佑 (北翔大) | 43:12.8 | 10000mW |
91 | 遠藤 和也 (名城大) | 0:43:23 | 10kmW |
92 | 武井 大樹 (城西大) | 43:03.2 | 10000mW |
93 | 樋渡 雄登 (愛知教育大) | 43:38.9 | 10000mW |
94 | 甲斐 奨史 (肥後銀行) | 42:41.3 | 10000mW |
95 | 塩入 滉介 (明治大) | 43:49.6 | 10000mW |
96 | 佐々木 信春 (東北学大) | 43:52.6 | 10000mW |
97 | 木戸 大智 (関西学院大) | 43:56.1 | 10000mW |
98 | 小村 慶太朗 (千葉陸協) | 38:54.0 | 10000mW |
99 | 井上 友康 (びわこスポーツ大) | 42:38.3 | 10000mW |
100 | 大東 優太 (びわこスポーツ大) | 43:51.9 | 10000mW |
101 | 高橋宏敬 (鹿児島大) | 43:59.5 | 10000mW |
優勝候補選手は?
日本選手権男子20km競歩には、多くの有力選手が出場します。やはり注目されるのは、リオ五輪の男子競歩に出場した選手たちでしょう。
ざっと見ると、男子20km競歩で7位入賞を果たした東洋大学の松永大介選手、男子50km競歩で銅メダルを獲得した荒井広宙選手らが優勝候補に思えます。
しかし、松永選手は昨年11月に腰の疲労骨折が判明し、治療が長引いているため調子は万全とは言えないことが伝えらえています。また、荒井選手はメダル獲得により、イベントやテレビ出演などに引っ張りだこで練習不足が懸念されています。とは言っても、荒井選手は日本選手権20km競歩では、ここ2大会3位の成績をおさめていますので、上位争いに食い込んでくると考えられます。
さて、本大会の優勝候補として最も名高いのは高橋英輝選手です。高橋選手はリオ五輪では、42位と本来の力を発揮できず残念な結果に終わってしまいました。しかし、リオ帰国後、スタミナ面の向上を重視し、50km競歩の選手と同じメニューを取り入れたトレーニングをしてきたそうです。
その結果、全日本競歩高畠大会20km競歩や2017年元旦競歩20kmなど出場した大会すべてで優勝をしています。今、一番勢いのある選手と言って過言ではないのでしょう。
一方、高橋選手に追随する選手としては、リオ五輪代表になった藤澤勇選手や、2016年全日本競歩能美大会で2位になった西塔拓己選手(愛知製鋼)の名前が挙げられます。
藤澤選手は前回の日本選手権で2位であり、リオ五輪終了後も特に大きなケガもなく順調にトレーニングを積んでいるそうです。また、西塔選手は課題としている歩型の安定とスタミナの向上アップが上手くいっているそうで2013年以来の3位以内が期待されています。
他では、全日本競歩高畠大会競歩で初50km競歩に挑戦し初優勝をした、小林快選手(ビックカメラ)にも注目をしたいところです。小林選手は、すでに50km競歩の世界選手権代表を決めています。また、50km競歩のエントリー選手のなかで20km競歩のタイムが一番速い選手です。どんなレースを見せてくれるか楽しみです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?各注目選手をまとめてみると
<優勝候補筆頭>
高橋英輝(富士通)
<2番手争い>
小林快(ビックカメラ)、藤澤勇(ALSOK)、西塔拓己(愛知製鋼)
<8位入賞以上>
荒井広宙(自衛隊体育学校)、松永大介(東洋大学)
と予想しています。とはいっても、競歩は当日のコンディションが物凄く重要になるそうなので、全く違う結果になるかもしれませんが…^^;
とにもかくにも、世界選手権の代表選考会も兼ねているので注目をしたいです。