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ジェームズ・マティス国防長官の狂犬(マッド・ドッグ)は誤訳だって?

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アメリカのドナルド・トランプ大統領が就任して、ひとつひとつの発言に世界が注目しています。日本に対しても出馬当時から様々な発言をしており、ジャパンバッシングの急先鋒として日本でも散々取り上げられていました。

また、ホワイトハウスの体制が固まり切っていないという事もありますが、早速トランプ体制のもと国務省と外務省との従来の外交ルートが通じないという状況で日本政府はあたふた。今後もこのルートが十分機能しないのではないかと懸念されています。

さて、こんなことから日本にとって、トランプ大統領体制にいろいろと不安を覚えます。また、マスコミも不安を煽るわけではないでしょうが、連日連夜、ああでもないこうでもない日本はどうなるのかと取り上げています。

そんななか、「狂犬(マッド・ドッグ)」と恐れられるジェームズ・マティスアメリカ国防長官が2月2日に韓国、3日に日本を訪れることがわかりました。

ここでは、マティス国防長官の来日目的やなぜ「狂犬(マッド・ドッグ)」と言われ、それが誤訳なのかをご紹介します。

 

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●マティス国防長官の来日目的は?

トランプ大統領は選挙期間中、日本に「在日米軍の駐留費用の“全額負担”」をアメリカ国民に訴えてきました。

そのため、今回のマティス国防長官の来日目的は駐留費用についての増額の要求があるのではないかと噂されました。

 

1月12日に行われた上院軍事委員会の公聴会でマティス国防長官は「歴代政権は同盟国に軍事面でそれ(米軍駐留経費)に見合った負担を求めてきた。(交渉で)一致点を見出す」と、トランプ大統領と同じ考えであるような発言をしました。

しかし、1月26日にロイターが伝えたところによるとアメリカ国防省の報道部長は「同盟国との関係強化が目的であり、増額などの要求を突きつけることはない」と記者団に発表。

2月3日、来日するマティス国防長官は安倍晋三首相を表敬訪問し、稲田朋美防衛相らと会談。日本政府としても日米同盟の強固な関係維持のため、防衛力を強化する考えを示しています。

ただ、日本政府とマティス国防長官の話し合いが防衛強化のみの話だけではないと言われています。

 

それは、マティス国防長官が日本にとって非常に重要な人物でほかならないからです。それについては次章でご紹介します。

 

●日本政府はマティス国防長官頼み?

日本政府とマティス国防長官のこれからの関係性を話す前に、マティス国防長官のプロフィールを簡単にご紹介します。

 

ジェームズ・マティス(66歳)

通称“マッド・ドッグ(狂犬)”

・軍隊歴44年(2013年退役)
・最終階級/大将 中央軍司令官
・独身を貫き「戦う修道士」の異名を持つ
・7000冊以上の文献から戦闘を学ぶ

※アメリカの法律では、元軍人は退役後7年間、国防長官に就任できないと定められています。当時、条件を満たしていませんでしたが、法改正をして国防長官に任命されています。それぐらいトランプ大統領から絶大な信頼をされているそうです。

 

さて、なぜ日本政府にとってマティス国防長官を重要視するのか?それはトランプ政権との間に浮上している在日米軍の駐留問題に関して、日本側の考えを理解してくれるのではないかと期待されているからです。

例えば、トランプ大統領はオバマ前政権が禁止していたテロ容疑者に対する水責めなどの拷問を復活させたい意向を示していました。しかし、マティス国防長官が拷問の有用性を信じていないという反対意見を述べるとトランプ大統領はその意見を取り入れています。

そういう点を鑑みて、在日米軍の駐留費用の“全額負担”について、日本の実情を理解してくれるのではないか?あるいは、日本に駐留している米軍が全てが日本を守るために配置されているわけではないことをマティス国防長官もわかっており、冷静な話し合いができるのではないかと考えられているそうです。

その日本の意見を汲み取ってもらい、トランプ大統領に進言してもらうことがマティス国防長官に期待されています。

ただし、トランプ大統領とマティス国防長官の力関係には不明なところもあり、日本政府の考えがどこまで伝わるのかという心配もありますが…。

 

それでは、最後にマティス国防長官は本当に「狂犬」と言われるほどの人物なのか、そして「狂犬」という言葉は正しいのかをご紹介します。

 

<記事中>

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●狂犬(マッド・ドッグ)は誤訳?

さて、なぜマティス国防長官が「狂犬(マッド・ドッグ)」なんて言われるようになったのかご紹介していきます。

 

2005年、当時司令官だったマティス国防長官はカリフォルニア州サンディエゴで米軍隊員向けの講演会で次のように発言。

“It's fun to shoot some people. I'll be right up there with you. I like brawling.”

「誰かを銃の的にするというのは楽しい。はっきり言えば、私は喧嘩が好きなんだな」

引用元:Wikiquote-James Mattis

 

この発言が元になって「Mad Dog」なんて言われるようになりました。そして、その言葉が海を渡って日本で“狂犬”と訳されるのです。

しかし、この“狂犬”という訳、ジャーナリストの森田浩之氏は「ニューズウィーク日本版」で、これは日本メディアの誤訳と指摘。

マティス国防長官の人柄やアメリカの新聞のマティス像というのは“狂犬”ではなく、正しくは“荒くれもの”あたりが正解と述べています。

引用元:ニューズウィーク日本版

 

ただ、講演会でこの発言を聞いた隊員は言葉をより慎重に選ぶべきだったとコメントをしています(※1)が、「誰かを撃つのは楽しい」以前の発言を見ると、ある特定の者に対しての発言だとわかります。

(※1)引用元:CNN

 

“アフガニスタンへ行けば、ヴェールをつけていないからと5年間も女性たちを殴りつけてきた連中がいる。男の風上にもおけない奴らでしょう?そういう人間を的にするのは死ぬほど愉快でしたね。実際、戦うというのはとにかく楽しいものです。いや、面白すぎるといってもいい。誰かを銃の的にするというのは楽しい。はっきり言えば、私は喧嘩が好きなんだな。”

引用元:Wikipedia-ジェームズ・マティス

 

確かに言葉を選ぶべきだったかもしれませんが、無差別に撃つわけでもなく、害をなす特定の人間に対しての発言なのがわかります。

なので、あるマスコミは時々、誤訳をさも正しいことのように報じたり、あえてセンセーショナルな言葉を選んだり、何らかの方向性に向けたいのか恣意的な言葉を選んだりします。

例えば、2017年1月30日に配信された産経ニュースでは、やはりマティス国防長官のことを“狂犬”という言葉を使っています。

「マッド・ドッグをよろしく!」 トランプ大統領は和やかに42分間 日米の蜜月を内外に示したその狙いは?

 メルケル独首相とオランド仏大統領との電話会談では、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する米軍駐留経費の負担増をいきなり要求している。やはりトランプ氏は安倍首相に格段の配慮をしたとみるべきだろう。

 「日米が蜜月であることを内外に示すことが重要だ」。安倍首相が語ると、トランプ氏はこう応じた。

 「いち早くマッド・ドッグ(狂犬)を日本に派遣するのでよろしく。これは非常に意味がある。彼のことを信頼しているのでいろいろと話をしてほしい」

<以下略>

引用元:産経ニュース

ほかにもいくつかのニュース記事でも同じように“狂犬”という言葉が使われていました。

 

“狂犬”と“荒くれもの”ってほんと印象が違いますよね。今後、日本のマスコミでこれについて言及するところがあるのでしょうか…?

 

●まとめ

いかがでしたでしょうか?

トランプ大統領はマティス国防長官のことを好んで「マッド・ドッグ」と呼んでいるそうです。ま、何となくですが、キャッチーなネーミングを好むのはビジネスマンの性なのかなって思いますが…。

さて、少なくとも日本にとってマティス国防長官を味方につけておくことが得策だと個人的に考えます。でも、“狂犬”なんてマイナスな言葉を使われ続けたら、それを聞いた日本国民は良い印象は持ちませんよね。

とにかく、今の日本政府に頑張ってもらうしかないのかなと思います。

 

記事下用

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