2016年度の青山学院大学は、学生三大駅伝で史上4校目の3冠を達成し、さらに史上6校目となる箱根駅伝3連覇を達成するなど、無敵の強さを発揮しました。
2017年度シーズンも活躍が期待されましたが、出雲駅伝と全日本大学駅伝を落とし、箱根駅伝での優勝が心配されています。
青山学院大学の原晋監督も全日本大学駅伝を落としたことにかなりの危機感をお持ちになられていることだと思います。果たして、箱根駅伝にはどんな作戦と気持ちで挑んでくるのか注目です。
ここでは、第94回箱根駅伝に出場する青山学院大学のエントリー選手一覧と、区間オーダー、大会結果などをご紹介します。
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箱根駅伝2018│往路の結果
目次
◆青山学院大学 近年の戦績
<箱根駅伝出場歴>
10年連続23回目
(前回1位/8年連続シード権獲得中)
▼箱根駅伝 過去4大会の順位
年 | 総合 | 往路 | 復路 |
17 | 1位 | 1位 | 1位 |
16 | 1位 | 1位 | 1位 |
15 | 1位 | 1位 | 1位 |
14 | 5位 | 5位 | 6位 |
▼最高総合順位
総合優勝/3回(15年、16年、17年)
※3連覇中
<三大駅伝4シーズンの成績>
シーズン | 出 雲 | 全日本 | 箱 根 |
17-18 | 2位 | 3位 | |
16-17 | 優 勝 | 優 勝 | 優 勝 |
15-16 | 優 勝 | 2位 | 優 勝 |
14-15 | ※ | 3位 | 優 勝 |
※2014年の出雲駅伝は台風で中止
◆青山学院大学・駅伝部について
青山学院大学の駅伝部は、1918年に創部され、1943年第22回大会で箱根駅伝に初出場をしました。初出場の成績は11チーム中11位。
1965年の第41回大会から箱根常連校となり、12年連続で出場。しかし、1976年を最後に長期にわたり、箱根路から姿を消しました。
その後、青山学院大学を強豪校に作り上げる原晋監督が2004年に就任。原監督の指導のもと、青山学院大学が力を付け、箱根路に戻って来たのは2009年のことでした。実に33年ぶりの復帰で、箱根駅伝史上最長のブランク出場となりました。
ちなみに、青山学院大学が33年ぶりに箱根路に戻ってきて以降の学生三大駅伝の成績は以下の通り。
年 | 07 / 08 |
08 / 09 |
09 / 10 |
10 / 11 |
11 / 12 |
12 / 13 |
13 / 14 |
14 / 15 |
15 / 16 |
16 / 17 |
出 雲 | - | - | - | 11位 | 10位 | 1位 | 5位 | ※ | 1位 | 1位 |
全日本 | - | - | 15位 | - | 9位 | - | 6位 | 3位 | 2位 | 1位 |
箱 根 | - | 22位 | 8位 | 9位 | 5位 | 8位 | 5位 | 1位 | 1位 | 1位 |
※2014年の出雲駅伝は台風で中止
2015年シーズンから青山学院大学の快進撃が始まりました。全日本で3位、箱根駅伝で初優勝を果たすと、翌年の箱根駅伝では全区間1位を獲る完全優勝を達成しました。そして、三大駅伝3冠が期待される2016年シーズンは、まさに青山学院大学の年になるのでした。
出雲駅伝で連覇を達成すると、全日本大学駅伝初優勝。そして、勢いのまま箱根駅伝3連覇を達成し、史上4校目の三大駅伝3冠を成し遂げました。
青山学院大学の黄金期を支えた主な駅伝部OBには、神野大地選手(コニカミノルタ)、一色恭志選手( GMOアスリーツ)らがいます。
なお、今シーズンの青山学院大学は、出雲と全日本のタイトルを落としています。特に、距離の長い全日本について自信を持っていた原監督は、3位という結果を受け
「先頭争いに一度も絡めなかった。それは面白くなかった」
「出雲のときは『負けたか、しょうがない』と思った。今回は何か腹が立ってきてね。もう1回、闘志が湧いてきた」
引用元:スポーツ報知(2017.11.6配信)
と、コメント。原監督が箱根に向け、どんな巻き返しを図るのか楽しみです。
また、オーダーリストや下田裕太選手の足の調子、田村和希選手7度目の区間賞獲得なども大会の見どころとして注目したいです。
◆箱根駅伝2018 青山学院大学の結果
箱根駅伝選手名鑑~青山学院大
出雲、全日本バランスの悪い戦いになったが、ちゃんと調和が取れれば間違いなく勝てる。そういう願いを込めて「ハーモニー大作戦」。山対策もしっかりできている。https://t.co/0IZ1rZJ5oq pic.twitter.com/SarsM1ZBXC— 読売新聞箱根駅伝 (@YOL_hakone) 2017年12月26日
区間エントリー
※往路・復路ともに大会当日までにメンバー変更が可能なので、区間エントリーが変わる場合があります。
<2018年1月2日発表オーダー>
▼往路
1区/鈴木塁人(2年)
2区/森田歩希(3年)
3区/田村和希(4年)
4区/橋詰大慧(3年)→梶谷瑠哉(3年)
5区/竹石尚人(2年)
<2018年1月3日発表オーダー>
▼復路
6区/小野田勇次(3年)
7区/神林勇太(1年)→林奎介(3年)
8区/山田滉介(3年)→下田裕太(4年)
9区/近藤修一郎(4年)
10区/吉永竜聖(4年)→橋間貴弥(3年)
【補欠】
中根滉稀(2年)
吉田祐也(2年)
往路の結果
区間 | 名前 |
総合 順位 |
総合 タイム |
区間 順位 |
区間 タイム |
1区 | 鈴木 塁人(2年) | 5 | 1:02:41 | 5 | 1:02:41 |
2区 | 森田 歩希(3年) | 2 | 2:09:56 | 1 | 1:07:15 |
3区 | 田村 和希(4年) | 2 | 3:12:36 | 2 | 1:02:40 |
4区 | 梶谷 瑠哉(3年) | 2 | 4:16:15 | 9 | 1:03:39 |
5区 | 竹石 尚人(2年) | 2 | 5:29:05 | 5 | 1:12:49 |
<青山学院大学・往路歴代区間別最高記録>
※区間記録は現行コースのもの
1区/1:01:22('16年)久保田和真・4年
2区/1:07:26('12年)出岐 雄大・3年
3区/1:02:24('16年)秋山 雄飛・3年
4区/1:03:43('17年)森田 歩希・2年
5区/1:15:03('17年)貞永 隆佑・3年
メモ
・森田歩希選手は箱根駅伝で初めての区間賞を獲得。青山学院大学が2区での区間賞獲得は、2012年の出岐雄大さん以来となります。
・2区の森田選手、4区の梶谷選手、5区の竹石選手がチーム記録を更新。特に竹石選手は足がつったため2度立ち止まりましたが、素晴らしい走りでした。
復路の結果
区間 | 名前 |
総合 順位 |
総合 タイム |
区間 順位 |
区間 タイム |
6区 | 小野田勇次(3年) | 1 | 6:27:08 | 1 | 0:58:03 |
7区 | 林 奎介 (3年) | 1 | 7:29:23 | 1 | 1:02:15 |
8区 | 下田 裕太(4年) | 1 | 8:34:10 | 1 | 1:04:46 |
9区 | 近藤修一郎(4年) | 1 | 9:46:00 | 9 | 1:11:50 |
10区 | 橋間 貴弥(3年) | 1 | 10:57:39 | 2 | 1:11:38 |
<青山学院大学・復路の区間別最高記録>
※区間記録は現行コースのもの
6区/0:58:31('16年)小野田勇次・1年
7区/1:02:40('15年)小椋 裕介・3年
8区/1:02:40('16年)下田 裕太・2年
9区/1:08:04('15年)藤川 拓也・4年
10区/1:10:03('15年)安藤 悠哉・2年
メモ
・6区の小野田選手がトップの東洋大学を逆転。区間記録に迫る勢いで区間賞を獲得しました。
・林選手は箱根駅伝初出場。7区で6大会ぶりの区間新記録を達成。
・下田選手は8区で3年連続区間賞を獲得。
・6区の小野田選手と7区の林選手が、チームの区間記録を更新。
・青山学院大学の最高総合タイムは2015年の10時間49分27秒。ただし、2017年大会(第93回)から4区と5区のコースが変更されたため、大会記録は青山学院大学が記録した11時間04分10秒となり、今回その記録を更新しました。
・三大駅伝初出場で、7区の区間新記録をマークした林選手が、金栗四三杯(大会MVP)を満場一致で獲得しました。
総合成績まとめ
▼総合成績/優勝(10:57:39)
総合タイム大会新記録※2017年以降
【参考記録】
チームの総合タイム最高成績
10:49:27(2015年)
※1999年以降の記録が対象
▼往路成績/2位(トップと36秒差)
▼復路成績/優勝
参考:前回2017年大会の結果
総合/1位、往路/1位、復路/1位
<2018年大会の主な記録>
・史上6校目の4連覇達成
・7区を走った林奎介選手が6年ぶりに区間記録を更新
・総合タイムで大会記録を更新(2017年大会以降)
<2017年大会の主な記録>
・史上6校目の3連覇達成
・史上4校目の3大駅伝3冠達成
・箱根3連覇と3大駅伝3冠の同時達成は史上初
優勝選手のコメント
▼1区・鈴木塁人(2年) 出遅れないようにしつつ、区間賞争いできたらと思っていた。昨年は走れなかったが、4連覇の一員になれたのでうれしい。
▼2区・森田歩希(3年) チームの優勝のためには先頭と1分以内の差でと思っていた。区間賞を取れてうれしかった。来季は5連覇、3冠を狙っていきたい。
▼3区・田村和希(4年) いい時も悪い時もあった。(春から実業団だが)しっかり力をつけて日本のトップレベルに立ち、世界を目指せる選手になりたい。
▼4区・梶谷瑠哉(3年) 2位でたすきをもらい、前を絶対に追わないといけないという気持ちで走った。3年生としてはふがいない走りだったので、力をつけなおして来年は5連覇に貢献したい。
▼5区・竹石尚人(2年) 緊張やあせりもなく落ち着いてスタートできた。往路連覇を途切れさせてしまったので悔しい。1年間しっかり練習して来年リベンジしたい。来年からは上級生なので、チームの柱になりたい。
▼6区・小野田勇次(3年) 往路の選手が30秒程度の差におさめてくれたので、自分のところでしっかり逆転したいと考えていた。いいレースができた。往路の選手の応援でラストで上げることができた。来季は今年のチームを超えたい。
▼7区・林奎介(3年) 小野田が思ったより差をつけてきてくれたので、自分の走りができた。率直にうれしい。4連覇に貢献できたことは、これからの自信になる。
▼8区・下田裕太(4年) (1年時の優勝から4連覇を)ずっと考えてきた。(はじめは)出場が目標だったが、箱根駅伝が自分を成長させてくれた。最大の目標は影響力のある選手になって陸上界を変えていくこと。しっかりとマラソンで結果を残して五輪に出場したい。
▼10区・橋間貴弥(3年) (ゴールの瞬間を)覚えていないぐらいうれしかった。4連覇に貢献できてうれしい。後ろとはかなり差があったので、安心して走り出すことができた。
引用元:スポニチ(2018.1.3)
◆青山学院大学エントリー選手一覧
※ボタンを押すと各チームの情報にジャンプします
青山学院 | 東洋大学 | 早稲田大 |
順天堂大 | 神奈川大 | 中央学院 |
日本体育 | 法政大学 | 駒澤大学 |
東海大学 | 帝京大学 | 大東文化 |
中央大学 | 山梨学院 | 拓殖大学 |
国学院大 | 国士舘大 | 城西大学 |
上武大学 | 東京国際 | 関東学連 |
※各大会の順位は区間順位となります
吉永 竜聖(4年)※主将
【出身地】鹿児島県【出身校】鹿児島城西
近藤 修一郎(4年)
【出身地】福岡県【出身校】九州学院
下田 裕太(4年)
【出身地】静岡県【出身校】加藤学園
・2017年シーズン
出 雲/3区3位
全日本/5区4位
▼箱根駅伝
2017年/8区1位
2016年/8区1位
田村 和希(4年)
【出身地】山口県【出身校】西京
・2017年シーズン
出 雲/2区1位※通算5度目の区間賞
全日本/2区1位※通算6度目の区間賞
▼箱根駅伝
2017年/7区11位
2016年/4区1位
2015年/4区1位※区間新
小野田 勇次(3年)
【出身地】愛知県【出身校】豊川
・2017年シーズン
出 雲/2区2位
全日本/7区3位
▼箱根駅伝
2017年/6区2位
2016年/6区2位
梶谷 瑠哉(3年)
【出身地】栃木県【出身校】白鷗大足利
・2017年シーズン
出 雲/1区8位
全日本/3区4位
▼箱根駅伝
2017年/1区4位
橋詰 大慧(3年)
【出身地】和歌山県【出身校】和歌山北
・2017年シーズン
出 雲/6区6位
橋間 貴弥(3年)
【出身地】山形県【出身校】山形南
林 奎介(3年)
【出身地】千葉県【出身校】柏日体
森田 歩希(3年)
【出身地】茨城県【出身校】竜ヶ崎一
・2017年シーズン
全日本/4区3位
▼箱根駅伝
2017年/4区2位
山田 滉介(3年)
【出身地】愛知県【出身校】日体荏原
鈴木 塁人(2年)
【出身地】千葉県【出身校】流経大柏
・2017年シーズン
全日本/8区4位
竹石 尚人(2年)
【出身地】大分県【出身校】鶴崎工業
・2017年シーズン
全日本/6区4位
中根 滉稀(2年)
【出身地】千葉県【出身校】流経大柏
吉田 祐也(2年)
【出身地】埼玉県【出身校】東農大三
神林 勇太(1年)
【出身地】神奈川県【出身校】九州学院
・2017年シーズン
出 雲/5区3位
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