2年に1度開催される世界水泳2017が、7月14日から開幕。水球の男子日本代表・ポセイドンジャパンの試合は7月17日より予選ラウンドが始まります。
2016年リオデジャネイロ五輪では、ポセイドンジャパン・大本洋嗣監督が考案した「超攻撃型ディフェンス(パスライン・ディフェンス)」を引っ提げてリオ五輪に挑戦。
どの国も採用しない戦略ではまれば面白くなったでしょうが、結果は残念ながら予選敗退となりました。
厳しい現実を突きつけられたポセイドンジャパンですが、世界水泳2017では、大本監督が再び常識外れの新戦術を考案。それは…
「超々攻撃型ディフェンス」
なんと、さらに攻撃型の戦略を導入。果たして、どんな戦いぶりになるのか今から楽しみです。
ここでは、世界水泳2017の水球・男子日本代表選手一覧と「超々攻撃型ディフェンス」についてご紹介します。
◆超々攻撃型ディフェンスとは?
「超々攻撃型ディフェンス」を考案した大本洋嗣監督は、誰も実践には使わない戦略を採用する水球界の異端児として、テレビなどで取り上げられることがありました。
リオ五輪予選では、世界初「超攻撃型ディフェンス(パスライン・ディフェンス)」を採用し、32年ぶりに五輪出場を果たしました。
※超攻撃型ディフェンスの詳しい説明はこちら
▼非常識な超攻撃型守備とは?
しかし、リオ五輪ではこの戦略が通用せず5戦全敗という厳しい現実を突きつけられることとなりました。
※リオ五輪・男子水球の結果はこちら
▼リオ五輪・男子代表の予選結果
2020年の東京五輪でメダル獲得のため、リスク承知のうえで、更なる戦略を大本監督は打ち立てたのでした。
「超攻撃型ディフェンス」は相手選手の前で守り、相手のパスを遮ることを基本としました。しかし、「超々攻撃型ディフェンス」では、相手をゴールから遠ざけるのではなく、逆に自陣のゴール前に相手選手を誘うというかなりリスキーな戦略となっています。
この戦略について大本監督は次のように語っています。
「水球は、実は外からフリーで打った方が得点率が高い。インサイドからの方が意外と得点にならない」
なので、あえてゴール前に相手選手を誘い込むというのです。また、この戦略の利点は他にもあります。
相手チームを自陣に誘い込むことにより、ラインが前のめりになり、守備が手薄になり、日本が得意とする速攻を仕掛けやすくなるというのです。
世界水泳で「超々攻撃型ディフェンス」が、格上相手にどういう風に機能し、どんな結果をもたらしてくれるのか楽しみです。
◆男子日本代表選手一覧
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— Poseidon Japan (@poseidonjapanwp) 2017年7月1日
▼ヘッドコーチ
大本 洋嗣(50歳)
日本体育大学
体育学部体育学科教授
<主な競技実績>
・1998年 アジア大会/4位
・1993年 ユニバーシアード大会/8位
・1992年 バルセロナ五輪最終予選出場
※大本監督は現役時代、日本代表チームの主将も務めています
<主な指導実績>
・2017年5月 ワールドリーグ/3位
※インターコンチネンタルトーナメント
・2016年11月 アジア選手権/優勝
・2016年8月 リオ五輪出場
・2016年6月 ワールドリーグ/7位
※スーパーファイナル
▼コーチ
南 隆尚
鳴門教育大学
本宮 万記弘
千葉工業大学
▼ポジション/GK
棚村 克行(たなむら かつゆき)/27歳
<所属>
ブルボンウォーターポロクラブ柏崎
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
福島 丈貴(ふくしま ともよし)/24歳
<所属>
Kingfisger74
東京ガスライフバル保谷株式会社
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
▼ポジション/FP
飯田 純士(いいだ あつと)/23歳
<所属>
Kingfisger74
東京ガスエスネット株式会社
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
志水 祐介(しみず ゆうすけ)/28歳
<所属>
ブルボンウォーターポロクラブ柏崎
RACIONET Honvéd(HUN)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
大川 慶悟(おおかわ けいご)/27歳
<所属>
Kingfisger74/秀明大学教授
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
志賀 光明(しが みつあき)/25歳
<所属>
Kingfisger74/(株)登利平
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
荒井 睦(あらい あつし)/23歳
<所属>
Kingfisger74/(株)プラザハウス
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
足立 聖弥(あだち せいや)/22歳
<所属>
日本体育大学(4年)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2016年リオ五輪
2015年世界水泳カザン
吉田 拓馬(よしだ たくま)/22歳
<所属>
Kingfisger74
東京ガスクリエイティブ株式会社
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2017年ユニバーシアード競技大会
※世界水泳初代表
荒木 健太(あらき けんた)/22歳
<所属>
日本体育大学(4年)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2017年ユニバーシアード競技大会
※世界水泳初代表
髙田 充(たかた みつる)/21歳
<所属>
日本体育大学(4年)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2017年ユニバーシアード競技大会
※世界水泳初代表
川本 周磨(かわもと しゅうま)/21歳
<所属>
日本体育大学(3年)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2017年ユニバーシアード競技大会
※世界水泳初代表
稲場 航平(いなば こうへい)/21歳
<所属>
筑波大学(4年)
<主な代表歴>
2017年ワールドリーグスーパーファイナル
2017年ユニバーシアード競技大会
※世界水泳初代表
<世界選手権の過去結果>
2015年(カザン)/13位
2011年(上海) /11位
2007年(メルボルン)/16位
2005年(モントリオール)/14位
2003年(バルセロナ)/15位
2001年(福岡)/16位
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代表選手一覧と戦略について
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